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山口 尚登*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 小川 修一*
Applied Physics Letters, 122(14), p.141901_1 - 141901_7, 2023/04
被引用回数:3 パーセンタイル:81.68(Physics, Applied)単層BMをコートしたLaBの仕事関数の低減に関して報告する。hBNでコートされた領域は、非被覆あるいはグラフェンコートされたLaB(100)単結晶領域に比べて仕事関数が低下していることが、光電子顕微鏡(PEEM)および熱電子顕微鏡(TEEM)実験から分かった。グラフェンコートに比べてhBNコートされたLaB(100)では、非常に大きな仕事関数の低下が起きることが、DFT計算から定性的に分かった。計算に酸化層を考慮すると、計算と実験の間の整合性が改善された。放射光XPSによって、我々のLaB表面に酸化層が実在することを確認した。
吉越 章隆
放射光利用の手引き, p.130 - 138, 2019/02
次世代放射光利用に関する啓蒙書の分担執筆を行う。2018年出版の論文[Appl. Phys. Lett.112 (2018) 021603]の内容を解説するとともに、次世代放射光を光源とする光電子顕微鏡の発展と環境試料や絶縁性機能性材料分析への可能性を記述する。
吉越 章隆; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 下山 巖; 松村 大樹; 辻 卓也; 西畑 保雄; 小暮 敏博*; 大河内 拓雄*; 保井 晃*; et al.
Applied Physics Letters, 112(2), p.021603_1 - 021603_5, 2018/01
被引用回数:6 パーセンタイル:29.69(Physics, Applied)放射光光電子顕微鏡(SR-PEEM)を人工的にCs吸着したミクロンサイズの風化黒雲母微粒子のピンポイント分析に適用した。絶縁物にもかかわらず、チャージアップの影響無しに構成元素(Si, Al, Cs, Mg, Fe)の空間分布を観察できた。Csが粒子全体に分布することが分かった。Cs M吸収端近傍のピンポイントX線吸収分光(XAS)から、1価の陽イオン状態(Cs)であることがわかった。さらに、Fe L吸収端の測定から、Feの価数状態を決定した。我々の結果は、サンプルの伝導性に左右されること無く、SR-PEEMがさまざまな環境試料に対するピンポイント化学分析法として利用可能であることを示すものである。
関口 哲弘; 馬場 祐治; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*
Molecular Crystals and Liquid Crystals, 622(1), p.44 - 49, 2015/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)分子配向は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要な因子の一つである。一般に薄膜材料は様々な方向を向く微小配向領域の混合状態となっている。したがって、各々の微小領域において配向方向を選別して顕微分光観測できる手法が望まれてきた。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製し、偏光放射光励起によるPEEM像の観測を行った。また様々な偏光角度のUV照射下におけるPEEM像を測定した。放射光励起実験において各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることができた。またUV励起実験においては、偏光角度に依存して異なる微結晶層を選択観測することに成功した。実験結果はポリマーの特定の分子軸へ向いた配向領域だけを選択的に顕微鏡観測できることを示唆する。
関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*
Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 546, 2014/00
分子配向性は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要である。一般に薄膜材料は様々な方向を向いた微小配向領域の混合状態である。したがって、各微小領域の配向方向を選択して顕微分光観測できる手法の開発が望まれている。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製した。偏光放射光励起により特定方向を向くポリマー分子鎖領域のPEEM像の観測を行うことができた。各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることに成功した。
寺内 正己*; 小池 雅人
Microscopy and Microanalysis, 9(S02), p.894 - 895, 2003/08
特定したナノスケール領域から、物質の価電子帯状態密度分布を測定することを目的とした軟X線分光電子顕微鏡(TEM-XES装置)の開発を行っている。今回、回折格子から検出器までの距離がこれまでの約2倍(エネルギー分散が2倍)となる新たな不等間隔溝ラミナー型ホログラフィック回折格子をデザインし製作した。このことにより、1000eVで0.7eVのエネルギー分解能が期待できる。
吉越 章隆; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 下山 巖; 松村 大樹; 辻 卓也; 西畑 保雄; 矢板 毅; 小暮 敏博*; 甕 聡子*; et al.
no journal, ,
福島第一原子力発電所の事故以降、数m以下の粘土鉱物(アルミノシリケート)中の放射性Csの吸着状態に関する基礎研究が除染などの観点から重要となっている。そのため、サブmの空間分解能で分析対象物に狙いを定めたピンポイント化学分析が必要となっている。本発表では、SPring-8のBL17SUのPEEM装置を用いたCs含有粘土鉱物に対するナノスケール局所化学状態分析の取り組みを紹介する。
吉越 章隆; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 下山 巖; 松村 大樹; 辻 卓也; 西畑 保雄; 矢板 毅; 小暮 敏博*; 甕 聡子*; et al.
no journal, ,
人工的にCsを飽和吸着したバーミキュライトの放射光高電子顕微鏡(SR-PEEM)分析を行った。数mの微粒子全体にCsが分布している様子を観察するとともに、試料位置のピンポイントX線吸収スペクトル測定に成功した。さらに、Feの存在も確認した。
関口 哲弘; 本田 充紀; 平尾 法恵; 池浦 広美*
no journal, ,
将来におけるアクチノイド重金属元素の選択的吸着分子材料の開発において、吸着材分子と重金属元素の空間的な分布を観測することは重要である。そこで放射光X線と光電子顕微鏡を用いた元素選択的な材料評価分析手法の開発研究を進めている。今回試料として有機ポリマー材料を用い、放射光励起のよる元素マッピング測定を行った。また放射光の直線偏光と励起エネルギー依存性測定から分子鎖方向を評価した。さらに光電子顕微鏡の光源として放射光X線と高圧水銀ランプ(UV)の結果を比較した。放射光によるX線励起エネルギー依存性の測定から吸着材料の微小領域における構造情報が得られると期待される。
吉越 章隆
no journal, ,
SPring-8理化学研究所軟X線ビームライン(BL17SU)に設置された放射光光電子顕微鏡(SR-PEEM)を用いた福島の典型的な粘土鉱物に人工的にCsを吸着させた資料中のCs分布・電子状態解析に関する取り組みを紹介するとともに、表面科学,特に表面化学研究における放射光顕微分光への期待を議論する。
吉越 章隆
no journal, ,
粘土鉱物中のCs除染は、Csが粘土に強固に結合しているため困難となっている。Csを効率的に除去する方法の開発は、非常に重要な問題であり、粘土鉱物中のCs吸着およびその物理化学的性質の基礎的理解は重要である。本研究では、人工的に吸着した非放射性Csを含むミクロサイズの風化黒雲母粒子のピンポイント分析をシンクロトロン放射線光電子顕微鏡(SR-PEEM)によって実現した。粘土の絶縁特性にもかかわらず、適切な表面処理によって帯電問題なしにナノメートル分解能を有する構成元素の空間分布を観察した。ピンポイントXASスペクトルは、FeおよびCsの化学状態の情報を与え、Cs吸着が電荷補正によって起きることを強く示唆している。Cs含有量が極端に低い現実のサンプルに適用するにはさらなる技術開発が必要であるが、Cs吸着粘土鉱物のナノスケール分析に有効であることを示す第一歩となった。
吉越 章隆
no journal, ,
Cs含有粘土鉱物の放射光光電子顕微鏡を用いたピンポイント分析に関して招待講演の一つとして講演する。構成元素の分布を観察するとともにCsおよびFeのナノスケール化学状態分析に成功し、Cs吸着モデルとの関係を報告する。放射光光電子顕微鏡の将来展望に関しても議論する。
吉越 章隆
no journal, ,
セシウムが吸着した粘土鉱物の放射光光電子顕微鏡を用いたナノスケールピンポイント分析に関して招待講演の一つとして講演する。絶縁物試料であるにも関わらず、適切な処理によって、構成元素の分布を観察するとともにCsおよびFeの化学状態の精密分析に成功した。ピンポイントX線吸収スペクトルからCs吸着機構を議論する。絶縁物試料に対する放射光光電子顕微鏡の将来展望も議論する。
吉越 章隆
no journal, ,
2011年の福島第一原子力発電所の事故の後、環境回復にとって放射性セシウムの除染が重要となっている。Csは風化黒雲母のような粘土鉱物に不可逆的に取り込まれることが知られている。Csを効率的に除去する方法を開発するうえでCs吸着の物理化学の理解が重要となっている。放射光光電子顕微鏡(SR-PEEM)を使って人工的にCs吸着したミクロサイズの風化黒雲母粒子のピンポイント分析を実施した。元素分布をナノメートルの空間分解能で観測した。位置毎のCs M端およびFe L端のX線吸収スペクトル測定から化学状態分布を調べた。本研究は、環境物質に対するナノスケール化学分析のツールとしてのSR-PEEMの有用性を実証するものである。
吉越 章隆
no journal, ,
放射光光電子顕微鏡(SR-PEEM)は、試料から放出された光電子をプローブする表面敏感なナノスケールの空間分解能を有する顕微鏡である。電子レンズによって像の拡大、縮小が容易であり、試料形状の観察とともに高エネルギー分解能X線吸収分光(XAS)による化学状態のピンポイント分析が可能である。試料の薄片化が不要であることから、対象物の"ありのまま"の姿を観察および分析できるなど試料走査型や透過型顕微鏡に無い多くの優位点を持つ。本講演では、福島第一原発事故で飛散した放射性Csの土壌中の吸着状態の解明に向けたSR-PEEMの応用例を紹介する。SR-PEEMの絶縁物に対する帯電という致命的な問題を試料表面に極薄膜を付加することによって克服し、Csが吸着した風化黒雲母に対して、明瞭なCsマップとCs M吸収端ピンポイントXASスペクトルの取得に成功し、Cs吸着機構に関する重要な知見を得た。本手法は、原子力分野のみならずナノテクノロジー研究などへの応用も期待されている。
小川 修一*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 山口 尚登*
no journal, ,
六ホウ化ランタン(LaB)は低い仕事関数をもち熱電子カソードとして利用されている。実用上、仕事関数の更なる低下と高い耐久性が期待される。本研究では、湿式転写法で転写被膜した2次元材料(グラフェンおよび六方晶窒化ホウ素(hBN))被膜による仕事関数変化を光電子顕微鏡(PEEM)、放射光光電子分光、ラマン分光、原子間力顕微鏡、DFT計算などから、2次元材料被膜がLaB(100)の仕事関数に与える影響を検討した。905C加熱後のPEEM像から、hBNコーティング領域で最も強い光電子放出が観測された。DFT計算から、グラフェンでは内向きの双極子が誘起されるため仕事関数が増大、一方、hBNでは外向き双極子が界面に形成された結果、仕事関数が減少することが明らかとなった。
小川 修一*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 山口 尚登*
no journal, ,
LaBは低い仕事関数を持つことから熱カソードとして利用されているが、仕事関数を小さくできれば光カソードの開発が進む。2次元物質(グラフェンあるいはhBN)でコートしたLaBの仕事関数変化を、光電子顕微鏡(PEEM)、熱電子顕微鏡(TEEM)および放射光X線光電子分光を使って調べたので報告する。グラフェンコートに比べてhBNコートされたLaB(100)は、非常に大きな仕事関数の低下が起き、その理由がDFT計算による表面電子状態の変化(ダイポール形成)によって定性的に説明できた。